※この商品は実際に現場で使っています。画像の商品の状態がその証拠です。画像の商品の汚れ具合は許してください

端子台やブレーカーの結線時、ビスは何で締めていますか?
ペンインパクトで締めているという方も多いのではないでしょうか。
私はペンインパクトを使わず、電ドラボールハイスピードで締めています。端子台やブレーカーのビス締めには、電ドラボールハイスピードが最高だと実感しています。
今回はVESSEL 電ドラボールハイスピードNo.220USB-S1を使った感想を詳しくレビューしていきます。
※私が購入した商品は当時発売されていた限定色です。現在はこの色は入手しにくくなっていますが、性能面は現行品と同じですのでご安心ください。
※この商品は実際に現場で使っています。画像の商品の状態がその証拠です。画像の商品の汚れ具合は許してください
電ドラボールハイスピードNo.220USB-S1とは?
電ドラボールハイスピードNo.220USB-S1は、ベッセル(VESSEL)製の充電式電動ドライバーです。
充電はUSBタイプ-Bで行えるため、モバイルバッテリーやPCからの充電も可能。現場での利便性が高い仕様となっています。

スピードは1200回転/分と非常に速く回転するのが特徴です。一般的な電ドラボールの約4倍の速度で作業できます。
最大出力トルク(電動)は0.4N・mと低トルク設計。力のかかる作業には向きませんが、この低トルクこそが端子台やブレーカーのビス締めに最適な理由です。
力をかけたくない繊細な作業に使うことで、その真価を発揮します。
サイズ感・取り回し(体感)

一般的なベッセルのボールグリップドライバーよりは少し重たくてゴツい印象です。
ペンインパクトよりは軽いですが、普通のドライバーよりは重い。腰道具に入れても負担になりにくいバランスの良い重量感だと感じています。

握り心地はボールグリップ特有の手に馴染む形状で、長時間の作業でも疲れにくいのが嬉しいポイントです。
製品スペック一覧
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 型番 | No.220USB-S1 |
| 回転速度 | 1200回転/分 |
| 最大トルク(電動) | 0.4N・m |
| 充電方式 | Micro USB(Type-B) |
| 全長 | 約140mm |
| 重量 | 約160g |
| 付属品 | USB充電ケーブル(1m)、+2ビット(100mm) |
| 価格目安 | ¥3,600〜¥6,000前後(実売) |
実際の使用感レビュー
回転速度の速さが際立つ
1200回転/分という速度は、実際に使ってみると本当に速いです。
盤結線作業での時間短縮効果は絶大です。
手で締めるよりも圧倒的に早く、かつ安定した速度でビスを締められるため、作業効率が大幅にアップします。
電ドラボールハイスピードの良い点
1. 回転は速くトルクは低い=ねじ山をつぶしにくい
これが最大のメリットです。回転が速く、手で締めるより早くビスを締めることができます。
最近はブレーカーのビスを締めるのに多くの人がペンインパクトを使いますが、私はあまり使いません。
ペンインパクトで締めてビスが斜めに入ったまま締め付けてしまい、ねじ山をつぶしてしまう場合があるからです。
さらに、ペンインパクトでトルクが効いたと思っていても実際には締まりきっていない場合もあります。これは非常に危険です。
電ドラボールハイスピードなら低トルクなので、ねじ山はつぶしにくいです。つぶす前に自動的に止まるので安心できます。
あとは自分の手で締め付け確認ができるところが電ドラボールのいいところです。最後の締め込みは手の感覚で調整できるため、確実な締結が可能になります。
実際にペンインパクトで締め付けて確認を怠り、ブレーカーが燃えたという事例も数件聞いたことがあります。安全面からも電ドラボールの使用をおすすめします。
2. 腰道具に入れても軽い
プラスドライバーを降ろして電ドラボールに変えてもさほど重たくはなりません。
盤結線の時は、ペンインパクトを降ろして電ドラボールに変えればかなり軽くなって作業も楽になります。
一日中腰道具をつけて作業する電気工事士にとって、この軽さは大きなメリットです。
気になる点・デメリット
1. 回転数が速すぎる場面もある
回転が速すぎて使いにくい場面も出てきます。
私が体験した場面だと、小さな端子台ですね。計装工事で小さな端子台に結線した時は使いにくかったです。
ビスが小さくて短いので、外すときに一気に外れてしまってビスを落としたりしました。
小さな端子台には回転数の低い通常の電ドラボールのほうが使いやすいと感じています。
2. 回転数の調整ができない

最初はゆっくりであとから最高速で締めるという調整ができません。
0か100か。ボタンを押せばいきなりマックススピードです。
たまに暴れてビスが飛んでしまうこともあります。この点は慣れが必要ですね。
相性の良い組み合わせ・おすすめアクセサリー

私はWERAのダイヤモンドビットを組み合わせて使っています。
ほとんどが盤や端子台への結線作業なので、ダイヤモンドビットでビスを落とさず安心して作業できます。
またはビットにマグネットキャッチャーをつけるのもおすすめです。
そうすれば最高の組み合わせになります。ビスの落下防止対策は、高所作業や狭い場所での作業では特に重要です。
競合製品との比較
電ドラボールプラスNo.220USB-P1という3段階回転数が変えられるシリーズが出ています。
280回転/分、340回転/分、400回転/分の3段階で切り替えが可能です。
シチュエーションによって回転数が変えられるというのは非常に魅力的ですね。使い勝手がより向上します。
小さな端子台から大きなブレーカーまで、幅広い用途に対応したい方はこちらも検討する価値があります。
どんな人におすすめ?
盤結線をよくする心配性の人には絶対おすすめです。
- ねじ山をつぶさないか心配
- 手で締めた感覚が欲しい
この2つが当てはまれば、もう買うべきです。
電気工事士、特に制御盤や分電盤の結線作業が多い方にとって、この工具は必需品になるでしょう。
安全性と作業効率の両立を求める方に最適な一品です。
まとめ:電ドラボールハイスピードNo.220USB-S1の評価
速い回転、低いトルク、軽い本体。
この3つが電ドラボールハイスピードNo.220USB-S1の特徴です。
上に書いた通りの経験をした人には、ぜひとも使ってくださいと言える一品です。
ペンインパクトでのトラブル経験がある方、より確実で安全な締結を求める方には特におすすめします。
高速回転と低トルクの絶妙なバランスが、盤結線作業に最適な性能を発揮します。回転数調整ができない点だけが惜しいですが、それを差し引いても非常に優秀な工具です。
レビュー方針・免責事項
本記事は自費購入品のレビューです。記載されている数値は当環境での実測値および主観的な評価です。
購入前には必ず公式仕様および最新価格をご確認ください。使用環境や個人の感覚によって評価は異なる場合があります。

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